そもそもBCAAとは?

「BCAA」とは、バリン・ロイシン・イソロイシンの3種類のアミノ酸のことを示します。このバリン・ロイシン・イソロイシンの3種類は、他の9種類のアミノ酸と違って分岐する構造を持つことから、BCAA(Branched Chain Amino Acid)という名前をもつ特別なアミノ酸です。
また、この3種類のBCAAは、筋トレなどで壊れた筋肉の修復や合成を助ける作用があります。これにより、筋トレの効果を高めて筋肉をつける効率をアップさせることができます。
BCAAの目標の摂取量

BCAAは2,000mg以上摂取することで体内のBCAA濃度が向上し、筋トレなどの運動の筋組織の生成・強化を促すことができるということがわかりました。2,000mgのBCAAとは、
- 牛肉 (70g)
- マグロの赤身 (40g)
- 鶏卵 (2個)
- 牛乳 (コップ2杯)
これくらいの摂取量のことを示します。このほかの食事や食材の目安の摂取量は以下の「ロイシン、イソロイシン、バリンが含まれる食事」で詳しく説明しますが、筋トレをたくさんしてダイエットやボディメイクをしたいけど、
「正直BCAAを毎日2,000gを取るのがしんどそう….」
という人は、サプリやプロテインなどを使って効率よくBCAAを摂取することをお勧めします。サプリやプロテインなどのイメージは日本ではあまりよくありませんが、プロテイン(protain)はもともと英語で「タンパク質」の意味。筋トレをするなら普段の摂取量以上にタンパク質やBCAAが必要なのは当然で、アメリカなどの海外では女性・男性関係なく積極的にプロテインやサプリをボディメイクのために取っているのが現実です。
ロイシン、イソロイシン、バリンが含まれる食事

食品名 | BCAA(mg) | バリン | ロイシン | イソロイシン |
---|---|---|---|---|
まぐろ赤身生 刺身約8切れ | 4800 | 1400 | 2100 | 1300 |
かつお | 4300 | 1300 | 1100 | 1900 |
あじ 中1 匹 | 3760 | 1100 | 960 | 1700 |
サンマ生 中1 匹 | 3650 | 1100 | 1600 | 950 |
鶏肉(胸肉) | 4300 | 1200 | 1900 | 1200 |
鶏肉(もも肉) | 3290 | 910 | 1500 | 880 |
牛肉(サーロイン) | 2360 | 650 | 1100 | 610 |
卵 1 個(50g) | 2610 | 830 | 1100 | 680 |
凍り豆腐 1 枚(16g) | 1600 | 448 | 720 | 432 |
納豆 1パック(50g) | 1305 | 415 | 550 | 340 |
木綿豆腐 1/4 丁 | 1210 | 330 | 560 | 320 |
牛乳 コップ1 杯(200ml) | 1360 | 400 | 620 | 340 |
チーズ 小1個(20g) | 1020 | 320 | 460 | 240 |
BCAAの中でもロイシンは特に重要で、筋肉の合成を促すのに必要なBCAAです。また、タンパク質が多く含まれている鶏肉の胸肉や卵、マグロの赤身などは特にBCAA・タンパク質を多く取れる食材ですのでオススメです。
ですので、肉・魚・卵・乳製品・大豆製品といった高タンパク質な食事をするのが筋トレ飯としてオススメです。
BCAAの筋肉への効果は?

BCAAは筋肉の増強だけでなく、集中力の増加やホルモンレベルの維持、筋修復の促進、体脂肪の減少、運動時のエネルギー源などの筋トレに必要な様々な効果を得ることができます。
筋肉が大きくなる、もしくは引き締まる原因は、
筋トレをする→筋組織が壊れる→筋組織が修正される(筋肉痛を伴う)→もとよりも筋肉が強化される
というサイクルのおかげです。この筋トレによって壊れた筋組織を直すのに必要な合成物質の重要成分の1つがBCAAなので、BCAAを摂取することは筋肉強化を促し、筋トレの効果を底上げするということが言えるでしょう。
BCAAは筋肉増量向け?減量向け?
BCAAは上記のメソッドからして、筋肉の増量期向けの物質だといえるでしょう。激しく筋トレをして筋肉をガシガシつけていきたい場合は筋トレをしてBCAAやプロテインの摂取をするということが重要になってきます。
筋トレをする理由がダイエットも兼ねる場合

「ダイエットと筋トレは相反するもの」
「女性は筋トレをすると女性らしくなくなる」
そんな間違った考えを持っている人がいたらすぐにその考えを筋トレで流した汗で洗い流して下さい。
筋肉の中でも特に脚やお尻の筋肉は人間のカラダの中でもかなり大きい部分をしめる筋肉です。そんな筋肉一つ一つには何もしなくてもカロリーを消費してくれる「基礎代謝」というものがあり、下半身を鍛えることはこの基礎代謝を大きく底上げするという意味を持ちます。
ですので、筋トレをしてBCAAやプロテインを飲んで筋肉強化をするということは同時に痩せやすく太りにくいカラダになるとも言えるのです。また、女性に関しては、見せたい胸回りやお尻周りの筋肉を強化して魅せる部分のボリュームを増すことによってよりボディラインを綺麗に魅せることができます。
筋トレをして美しいカラダを手に入れましょう!(BCAAも忘れずに!)
BCAAは筋トレ前に摂取?それとも後?
運動時はBCAAが通常時よりも必要になります。ですので、運動30分前~運動中にBCAAを2,000mg以上摂取することがBCAAを効率よく筋トレに生かすために必要です。
というのも、トレーニング中には特にBCAAの消費が進みやすくなります。つまり筋肉を動かすことで、筋肉内のBCAAは代謝されてエネルギー化されていきます。
従って、BCAAはトレーニングの前や途中などの補給がおすすめです。
トレーニング・筋トレ後は?

筋トレ・トレーニング終了から30分~1時間以内の時間を筋トレ界隈ではゴールデンタイムと呼びます。なぜかというと、このゴールデンタイムにタンパク質を取り込むことで、筋肉の補修すなわち「超回復」の効果が高まります。
また、筋トレ直後にはタンパク質(プロテイン)のみでなく、糖質を摂取するようにしましょう。筋トレなどをしてエネルギーが足りない状態を継続させると、エネルギーとしてカラダが筋肉の分解をしてしまう可能性があります。
ですので、筋肉の材料となるプロテインに加えて、筋肉の分解を抑えてやる糖質をトレーニング直後には摂取する意識をもつようにしてください。
おすすめは、上記の2つが同時にできる「デキストリンが配合されたプロテイン」をトレ後に飲むことです!
BCAAが取れるおすすめの筋トレサプリ・プロテイン
BCAAを食事から撮ると、上記のように2,000gほど摂取するのは結構大変です。なので、筋トレに行く前に摂取するというルーティーンをつけるためにもBCAAのサプリがおすすめです。
筋トレBCAAサプリ・プロテインを選ぶときの注意点
・BCAAの中でも筋肉に重要なロイシンの代謝物であるHMBを含んでいる
・BCAAの次に重要な、筋肉が収縮する際にエネルギーとなるATPの再生を促すクレアチンが入っている
・プロテインの場合はタンパク質を1回で20g取れるもの
※HMBは、BCAA 「分岐差アミノ酸」のロイシンの代謝物でβ-ヒドロキシβ-メチルブチレートを略してHMBと呼ばれているものです
参考:大塚製薬
参考:環境再生保全機構
参考:DNS ZONE